参加者の声

2015年夏のステイに参加されたお母さんたちの思いです。

N.S さん
震災後、福島では安全安全と言うけど何が安全なのか分からないまま、子育てして行かなければいけない現実の中、将来的な子供達の事を考えると、少しでも福島から離れ、おもいっきり外遊びなどできる保養の場は、とてもありがたいです。篠山の保養中の子供達の顔は輝いていて福島ではできない体験なども色々でき、本当にありがたいです。(川遊び、竹の物作り。ちなみ福島の幼稚園では七夕でも竹を使わなくなりました。震災後から…)篠山に何度も足を運ぶのは、初めて来た時に、川遊び・野菜の収穫で子供達がイキイキ輝いていて、子供が子供らしいと思えたのと、スタッフの皆さんの温かい人柄に触れ、また来たいと思ったからです。ほんとにうれしい限りです。

S.K さん
うちの息子は6歳です。震災の前には、三輪車にのったり、散歩したり、外遊びをしていました。しかし、震災後は外遊びを制限されました。砂遊びや外でのままごとしたことがないまま幼稚園に入園しました。入園してからも外遊びは制限されました。篠山へ行って、川遊びがとても楽しかったようです。何も気にせず草木にも触れ、野菜も採りたてを食べたり・・・。
中学生と小学生の娘達は、小さい頃に川遊びをしたり、知り合いの方の畑で野菜をとってすぐにパクリと食べたり・・・。そんなこともできなくなってしまいました。やりたいこと、させてあげたいことを行動に移す前に立ち止まって考えてしまうことがたくさん増えました。普通にできていたことができなくなり、制限されました。保養へ行くと、やりたいって思ったことが、すぐに行動に移すことができ、子どもたちはのびのびと過ごすことができたと思います。
食べ物もかなり制限されました。子どもたちは、果物を手に取ると今もなお「食べていい??」と聞いてきます。採りたてを皮ごとパクリと食べること、その場で食べるおいしさをあまり知りません。
いろんなことを気にして暮らしているため、それらがストレスとなります。保養へ行き、何も気にせず日々を過ごすことで、とてものびのびとリラックスできていると思います。
篠山では、子どもは子どもたちだけで、大人は大人たちだけで過ごすこともできました。毎日の育児から、家事からほんの少しでも離れることができて、私もかなりリラックスできる時間を持つことができました。

C.S さん
娘は、今回篠山に参加して、とてもとてもいきいきと、楽しそうでした。
楽しいこと盛りだくさんの篠山が必要な理由・・・。
やはり放射能の心配をせずに、のびのびと自然と触れ合える。川遊びとか、娘はめちゃ楽しそう。
生き生きとしていて、今まで見たことのない世界? ゲームとかテレビがない世界。安心できる美味しい食材で作られた料理をみんなで美味しく食べる。娘はモリモリ食べて、たくさん遊び、またたくさん食べる。私も初参加でドキドキしましたが、スタッフみなさんの暖かさが、すごくありがたかったです。豊かな自然、天候に恵まれて見ることのできた満天の星空、皆さんとの共同生活、出逢いと別れ。福島では体験出来ない素晴らしいことが、篠山にはあると私は思いました。娘も娘なりに小さい子の面倒をみたり、同級生と話したり、ボランティアの同級生とも仲良くなったり。自然と向き合いのびのびとしてる娘を見て、「めちゃ子供だなぁ~、楽しんでるな~」と。篠山に数日行くことで、福島の現実問題から、娘もそして私もたくさん救われました。
娘は来年受験。高校に進学して将来どんな道に進むのかはわからないけど、篠山での思い出とか出逢いがきっと今後の人生の役に立つ時が来ると思います。
ありのままでいいんだ、勉強勉強ではなく、当たり前の生活や、人とのふれあい。
篠山は元気になれる場所。また参加したいです。

H.S さん
私の住む福島県伊達市では、年間被ばく線量が20ミリシーベルトを超える線量の高いAエリア、5ミリシーベルト以上のBエリア、1ミリシーベルト以上のCエリアに分けて除染が計画されています。他の自治体が1ミリシーベルト以下を目指して全面除染しているのに対し、伊達市の70%にあたるCエリアでは、毎時3マイクロシーベルトを超える場所をスポット的に除染するだけで全面除染は行われていません。我が家はCエリアなので除染は側溝のみ。だから「地べたには座らないように、土も触らないように、水溜まりでも遊ばないように。」 今の季節だと「枯れ葉に触って遊ばないように。」 なんでもダメダメ言ってるので、子どもたちは外遊びしなくなり家の中ばかり。そういった事がストレスに繋がっているのかと。
学校の図工で使う枝や葉っぱを用意するにも、この辺りのものは線量が気になるので山形まで取りに行ったり、海遊びも隣の宮城県や茨城県ではなんとなく心配なので日本海まで行ったり。何もかもが震災前と比べると余計な時間とお金がかかって大変です。
何かと色々大変なことがあるけど、子供たちが無事に成長してくれることが一番。ふと「このままここにいて大丈夫なのか」と考え込む時もあるけど、主人や友達に話を聞いてもらったり…リフレッシュしに食べ放題ランチに出かけたり(笑) 母親がへこんでいてはダメですからね。
篠山の方々は、私たちの味方というか話しやすいし、この先また原発に何かあったら逃げる場所があると思うと心強い存在です。